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ON AIR#849 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008 日本 118分 5/11 新宿バルト9)

映画
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kakusi toride
・樋口監督は元、特撮やCG映像の作り手から監督に以降した人だ。絵になる映像は作れるが、いかんせん面白いシナリオでないとそれは生かされない。「日本沈没」や本作など、圧倒的に面白いと言われた作品のリメイクというカタチで監督をやれば自分の名は上がると踏んだのかどうかは分からないが、少なくとも今回の映画では、数々のツッコミどころも含めて、自分が子供の頃好きだったアクション映画を思い出し、素直に楽しむことができた。
完璧なヒーローを演じる阿部寛ではなく、労働者階級の松本潤を視点に、命の格差を捉えているのも注目すべきところ。割と、現代に通ずるテーマを扱っているのだ。なかなか熱のこもった松本潤が見られる。

・リメイクだクロサワだと、大巨匠の名画という前提越しでスクリーンを見るから粗が見えるのであって、それは素直な映画の見方、楽しみ方ではない気がする。当然ながらこれからは黒澤の映画を知らない人たちが増えるわけで、黒澤明の映画を媒体に、僕ら普通な観客が普通に観て楽しめる作品を追求したという点は褒めないといけないだろう。
僕らはどんなに頑張っても黒澤明にはなれないだろうし、淀川長治にもなれない。下手に名作を見るより、また、作品を観てうるさく言うよりは、二級でも純粋なエンターテイメント作品を好きになる方がよっぽど健康的な見方だ。

・安っぽ過ぎる甘っちょろい美談でお涙を要求している映画なんかより遥かにいい映画だと思えた。何よりこうした映画を観る姿勢がなければ、娯楽映画を観る視野はどんどん狭くなる一方だろう。黒澤明で映画を観る前に、スクリーンに映る本作をそのまま受けとめてみるべきではないだろうか。

・でもまあ樋口監督にはそろそろリメイク路線から抜け出して欲しいけどね。
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