flower border

Radio Wavelog -Contact Of Personality-

Navigated by Takashi Tajima

ON AIR#780 ~ガチ☆ボーイ(2007 日本 120分 3.02)~

Category映画
多少、ネタバレあり。

ガチボーイ

・最近観た邦画の中ではかなり良いだけに、惜しい部分が目立ちすぎる作品でした。
明らかに泉谷しげるの起用がミスにしか感じられないんだな。だいたい泉谷しげるの息子が佐藤隆太でOKとしたキャスティングの方の神経を疑う。
プロレス映画であると同時に、障害を描く作品であるはずなのに、それを途中で知ったはずのサエコと大久保と、他の何も知らないメンバーとのギャップがまったく描かれないし、それに加えて泉谷の挿話が明らかに誘っている。そのため、障害というデリケートな題材がただの道具にしか思えなくなってくる。

・ただ、そういう致命的なマイナスの部分を途中から挽回できているのが救い。新しい物事を記憶できないという障害を持っている人は、果たして生きているのか? という五十嵐の強烈な問いには心打たれる。それをプロレスをやって、体に傷が残ることで自分は確かに生きる、というメッセージの昇華の仕方がうまい。自分がもしその立場になったら? ということをずっと考えさせられ、ラストまでテーマが薄まることなく描けるからだ。

・他にも、ラストの壮絶なガチンコプロレスに持っていくまでの運び方もいい。安全第一のキャプテンがガチンコプロレスにせざるを得なかった葛藤が、ところどころ忘れられてる嫌いもあるが、ハナシの軸を崩すほど目立つわけではなく、素直に楽しめた。
クライマックスのプロレスシーンには感動を覚えた。展開はやはり見ていただきたいが、自分がプロレスファンなだけに、何故プロレスなのか、という問いにちゃんと答えている。

・ただ、音楽がでしゃばっているのと、話が脱線するギャグや泣かせの部分が強すぎて、席を立てないほどの感動はなかった……そしてやはり自分は勝敗が決まっているからこそのドラマを求めたい。プロレスの本質は勝ち負けが決まっている中での、リングの上と下の世界の人間のぶつかり合いだと思うので。
スポンサーサイト

0 Comments

Post a comment

1 Trackbacks

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  •  ガチ☆ボーイ
  • 映画の中盤に出てくる、主人公五十嵐良一(佐藤隆太)が朝目覚めて大学の部室に行くまでの一連のシーンがすばらしい。昨日までの記憶がなく...
  • 2008.03.10 (Mon) 09:25 | Kinetic Vision