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ON AIR#596 ~夏の庭 The Friends(1994)~

映画
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一部、内容に触れています。ご注意を。

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原作があまりにも有名なので、かなり期待して観たが、ずいぶんとあっさりとした内容。
映画には映画の魅力があると思ってはいても、やはり淡々としすぎている。主人公たちが「死」の意味をどうして考えなければいけないのか、その経緯も見えてこないし、肝心の喜八もあまりにも元気すぎる外見で拍子抜け。

何より原作には、大きな事件は起きないながらも、少しずつ人が「死」に向かいゆくその描写が文字から感じられるし、その中で友情の意味を見出している。それゆえに唐突過ぎる別れに読者は涙を流すのである。

そして、自分自身にいつか訪れる死や人との別れ方と向き合う。そして少年たちは、別れを乗り越える。幼くして、別れの意味を知ることができる。だからこそ、新しい一歩を踏み出せる。そのことに原作の、児童文学を超えた力強さがあった。

だが映画にはそれがまったく無い。ただただ人が生活していくだけに終わっている。少年の成長も老人の成長も見えない。老人の過去がわかってもなんら感動はない。大事なのは少年たちとの関係性ではなかったか。映画のラストシーンに少年たちが踏み出す一歩を、応援できなかったのが一番残念である。
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