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ON AIR#3617 “Last Letter/Masashi Sada”

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かなりスローペースで読んでた小説をきょう読み終わった。
ストーリーは意外にもけっこう淡々というか、大きなドラマの起伏はないのだけど、
さださんの筆致はいつも穏やかというか、読み手に寄り添う、エッセイに近いストーリーなんだよね。
最後の頁に近づいてもあまり物語がダイナミックには動かないなあ、と思わせておいて、
最後のたった数行で、一気に涙を誘う。
ラジオ局の物語で、自分自身の番組から着想を得て、
さださんと交流のある文化放送の局アナをモデルに作ったんだろうなと解る内容。

以前、さださんが自分の番組で、オバマ大統領の広島訪問に触れ、
「忖度」という言葉を使って、オバマ大統領の気持ちを感じ、讃えていた。
相手の気持ちを推し量るということ。
大統領として、謝罪をすることはできないけれど、言葉にできなくても想いをくみとるということ。
なんていい言葉なんだろうと、当時私は思った。
それが今になって、どこぞの誰かさんによって、
もはや流行語に、しかも、わりあいマイナスの意味で、
むしろ汚い言葉として解釈されるんじゃないかと、気が気でならない。
一つの大切な日本語が時代によって左右されるということはよくあるけれど、
こういうヘンテコかつ、国民にとってはどうでもよい話題によって誤解されていくのは、
どうも納得いかないなあ、という思いがある。

それ以上に悲しいのは、もう広島や長崎、そして震災後の東北や九州とりわけ福島、熊本、
遠い国で苦しんでいる途上国を慰問、訪問してくれそうな大国の長が、
もうどこにもいなさそうなことだ。みんな自国、そして自分の人生しか考えていなさそうだね。
国と国に壁を作ったり、そりの合わない親戚を暗殺したり、友人に機密を渡したり、
そういう人ほど、自分自身が窮地に陥ったとき、安易に誰かを頼るのだろう。

私たちは、ただ茫然と、沈む船を見ていることしかできないのかな。
誰もかれも、私にはうそつきに見える。


つい、話がそれてしまったけど、人間の、本当のやさしい心根みたいなものを思い出させてくれる、
そんな小説。さださん、そしてラジオ業界が好きなら楽しめると思います。


では、また。
ラジオ欲しいな、本当に。電波届くか微妙なところに住んでるけど。



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【ラストレター/さだまさし】
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