ON AIR#3233 “dress up myself”

どうも気になることがあって、この日は病院に行っていた。
土日の病院はがらんとしていて、しかも私の行ったところはそれなりに大きいとろだったので、
まるで図書館かというくらいに、落ち着いてしまう。
私のほかに、パジャマの老人と、その息子と娘らしき二人が待合の廊下に座っていて、
息子と娘は心底面倒そうに会計の段取りを組んでいた。
その間、父親はへらへらと笑い、たばこを吸いに外に出てしまっている。
父親は、どうも昔から、しょうがない男だったようだが、
息子と娘は面倒くさそうながらも、父のことをちゃんと想っているようだった。

ずいぶん前に山田洋次監督の『おとうと』という映画を観て、「自分もいつかこうなってしまうんだろうか」と、
ぞっとした記憶がよみがえる。
往く道ではあるけれど、家族を大切にするということは、人間に生まれた唯一の責務なのではないかと、
いろいろと、もやもやと考えていた。

それはさておき、
その父親の服装は、パジャマに、いかにも紳士服なコートを羽織り、しっかりした黒革の靴を履いて歩いていた。
それがずいぶんと珍妙というか、目立っていて、失礼ながら面白かったのだ。

たとえば病院にかかるひとを演じるとき、どんなものを着るかって考えると、
パジャマにパーカーに、下はサンダル、みたいなことを想像しがちだが、
場違いなものを身につけることによって、わざわざ科白では説明されないそのひとの過去などを、
うまく表現できることもあるのではないか。
衣装ひとつとっても「このシチュエーションにはこれ」と決めつけるのは思考停止なのだと気づかされる。

樹木希林さんなどは、自分の編み物を衣装に取り入れたりするそうだし、
渡部篤郎さんは自分の衣装のスーツはオーダーメイドなのだそうだ。
なんでもかんでもカネをかけろ、というわけではなくて、衣装にもそのひとの役に対する意識が出るのだ、ということ。

今度の舞台で、自分の衣装のことで悩んでいるのだけど、
こういうことも参考にしていかなければならないなあ。

結局、救急外来じゃハナシにならないという結論で、
平日に時間を見つけて専門の医者にかかるしかないらしい。
来週、平日全然空いてないんですけど。

では、また。
明日こそ、中目黒に行きます。



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【きょうの記事とまったく関係のない写真】
買わなかったやつ。
帽子の収納に困ってます。



♪Better Days/BENNIE K
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