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フリートーク

ON AIR#3200 “Saibara Fes”

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緊張の糸というものをあまり信じていない私だが、
きのう、舞台が『音楽室の神様』が終り、搬出作業を終らせたころから、一気に体調が悪くなる。
酒も飲んでないのに、とにかく頭痛と吐き気と寒気が収まらない。
家に帰ってからガタガタ震え、吐き、頭を押さえつけながら眠りに落ちた。

翌日、吐き気と寒気は消えていたが、頭痛だけは相変わらずガンガンと痛んでいて、
そのまま、ストレイドッグの舞台『ぼくんち』、『女の子ものがたり』の舞台セッティングのため、
芸術劇場まで行ったはいいものの、足取りがまずおぼつかない。
作業中もずっと視界が暗くて、ときどきふっと、溶けるように見えていたものが消える。
こんなに怖い想いをしたのは初めてだ。
しかも芸術劇場って、ヘルメットを使って作業しなくちゃいけなくて、
激しい頭痛のときは、帽子やヘルメットですら鈍痛を助長する。
野球選手じゃないので正しい表現ではないかもしれないけど、
バットで殴られるというか、頭部に死球を受けたような感じだ。

手伝いについていた照明班が休憩に入ったので、ロビーのイスに座りこみ、13時過ぎまでじっとしていた。
そのあとは嘘のように頭痛はなくなり、普通に作業はできるようになったけど、
半日以上、使い物にならなかった。申し訳ない……。
ほんとうに、体調にだけは気をつけなければ。
解ってはいるのだけど、突如としてガタが来る場合が時としてあるのだから油断はできない。
体調不良だった話を書くことくらいしかできないくらい体調不良だったということである。

『ぼくんち』も『女の子ものがたり』も出演したことがあるけど、
どちらもいまとなっては、自分にとって大切な舞台である。
『ぼくんち』は、初めてストレイドッグの一員になれた気がした公演だった。
『女の子ものがたり』は、震災直後に赤坂で初演を迎え、劇場で募金活動もした。
出演していないとはいえ、こうしていまも思い出の舞台が上演されているのは嬉しいことだ。、
そのうえ、劇場も大きくなり、生バンドが音楽を奏でたりと、その内容はどんどん進化したものになっている。
ひさびさに『ぼくんち』を観るのが、楽しみだ。

悲しいときほど笑う、という勇気や強さは、普遍的なモノだ。
震災から五年が経とうとしているいまも、ほんとうの意味で笑顔にはなれないひともいるだろうし、
私たち表現者にとっても、震災前震災後では、確かに作品のなかにある何かが変った。
直接の被災地に住んではいなくとも、決して私たちに無関係な出来事ではない。
そう、容赦ない、太刀打ちのできない、問答無用の悲しみが、この世にはあるんだ。

でも、一度きりしかない人生を与えられたことに対する感謝は、
やっぱり笑顔でしか表現できないものじゃないだろうか。
私たちはいま、生きているし、
西原さんの作品のなかのエネルギーによって生かされているひとも、いるんだと思う。
そして同じように、ストレイドッグの舞台によって笑顔になり、生かされているひとがいるのなら、
こんなに幸せなことはない。

再演とはいえ上演直前なので、曲の名前は書かないけれど、
『ぼくんち』と『女の子ものがたり』の最後の曲は、そういう、ひとりひとりへのメッセージなんですよ。

では、また。
まず、私たちが笑顔にならなくちゃ、誰かの涙をぬぐうことなど、できやしないよね。


二太といぬお
【2010年 テアトルBONBONにて(『ぼくんち』出演時 写真右は劇団水中ランナーの女優、川村美喜さん)】




持田香織と原田郁子とおおはた雄一「タオ」 投稿者 hotcoldcurry
♪タオ/持田香織 原田郁子 おおはた雄一
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