ON AIR#3179 “ITOKO 20”

東京の街では、振袖姿の女の子がたくさんいたな。
女の子はほとんど振袖だろうけど、男の子の場合、スーツという選択肢があるからね。

すっかり忘れてしまっていたのだけど、従妹も成人を迎えていたのだった。
ほんとうに申し訳ないことなのだけれど、母親からLINEで送られてきた画像で分かった。
あろうことか、写真の振袖の女の子を見て、「誰?」と返信してしまった。
罰当たりな男である。従妹の新しい出発すら、忘れているなんて。

可愛い可愛いと言っている姪のことも、そのうち忘れてしまうのだろうか。
忘却ほど、恐ろしいものはない。最近、物忘れが多くなって、そのたびにぞっとする。
そのくせ、嫌な思い出とかは忘れないのだから、困ったものである。

しかし従妹にはもう何年も会えていない。
一度、舞台を観にきてくれたことがあったが、それだってもう何年も前の話である。
姉の結婚式でも、祖父の葬式でも会えなかった。

来月は祖父の一周忌だが、会えるだろうか。
これで会えなかったら、今度はいつ会えるのだろうか。
一年に一度でも会えるということは、ほんとうはとても幸せなことだったのだと、いまならわかる。
上京してからというもの、家族や親戚を見るたびに、タイムスリップをした感覚になる。
刻まれてゆくシワ、増えていく白髪。曲がる背中。
ある日、突然、気づいた。
会う頻度が少なくなって初めて、ひとが歳をとるということを知ったのだ。

感傷に浸るのはこれまでにして、
従妹におめでとうの一言でも、伝えておかなくちゃなあ。
幼いころはちょうど十、歳の離れた私になついていたのだから、
私が結婚したら、そのときはさすがに会ってくれるよな。

いけね、こんなことを書くと、また両親が要らぬ期待をする。
では、また。


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【三十路式】




♪Dancing In The Street/David Bowie & Mick Jagger
デヴィッド・ボウイ追悼。
1月8日の誕生日に、新譜を出した直後の訃報。
この曲を聴いて、真夜中の路上で夜通し踊りたい。
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