ON AIR#3034 “Black-Out”

“STRAYDOG”の芝居に自分が慣れてしまっているからなのか、他に観る小劇場独特の間がどうしても苦手である。
生身の会話なのに、なんであんなに間がたっぷりで、ゆっくりしゃべるのかがわからない。
民話芸術座さんの公演では、大きくというか、リアリティを誇張して演技しているけれど、それでも会話のテンポや、科白のスピードは崩れない。
実に小劇場独特、なのである。それを演出家が否としないのだから、やっぱりそれが気持ちいいと思ってやっているのだろうけど、自分には、いかにも劇をやっていますよ、というような、もったいぶったものにしか見えない。

そんなとき、私はだいたい舞台照明の灯体を見つめている。
映画やテレビドラマにも、演出や脚本、音響や、さらには俳優も存在するが、舞台の照明だけは、舞台にしかない効果を生み出す。
もちろん照明というスタッフワークは、映画やテレビドラマにもあるにはあるけれど、使用する物がまったく違う。舞台の照明は、生身の芝居を鮮やかに映し出す、唯一無二の光である。
そして公演が終わり、暗転するとき、観客は夢の終りを知るのだ。

三月は、知り合いの舞台を何本か観に行く。『映像都市』も観に来てくださるそうだ。観に行った際は照明効果より、演技に、作品そのものに感動したい。

舞台で使われた音楽に涙することはあっても、ライティングに涙する観客はなかなかいないのではないだろうか。
舞台照明は、今日もひっそり、板の上の役者を際立たせている。

では、また。
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する