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ON AIR#316 ~宮崎吾朗監督作品 「ゲド戦記」~

映画
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劇団の公演が終わったらさぁ大変。
やらなきゃいけないことが目白押し。
切り替えなきゃ、切り替えなきゃ。
いつまでも劇団の余韻に浸るわけにもいかない。
部活も大事。
そして何より学科が大事。本当に今夏は脚本で忙殺。


だから今日は劇団の主宰さんと一緒に映画を観ましたよ。
プチ打ち上げ。
今回の感想は感想文の便宜上、内容に踏み込むので嫌な人は読まないように。


ゲド戦記

ゲド戦記(2006)

スタジオジブリの最新作。

原作を読んだことない自分にとってはよく分からない裏設定がありそうなセリフが多くて、ストーリーを深く噛み砕くのは難しかった。ハイタカとクモの関係や、テルー、テナーの過去など、回想を入れて説明すると冗長になる危険性もあるからこれはこれでよかったんだろうけど。一貫したストーリーがあるからなんとかついていけたけど一歩間違えたらまったくわけのわからない内容になっていた可能性もある。けっこう急なテンポで物語が展開することもあったし。

クモの言ってた「生死両界を分かつ扉」の存在も不透明で、あまりハイタカとクモの対決の因果が感じられない。どんな登場人物であろうと何を成し遂げようとしているのかしっかり書かないと映画においてドラマは成立しないと思うのが僕の考え。この作品の場合、クモが目指しているのは結局は不老不死だったのだが、実際に永遠の命を手に入れるための対象物「扉」が開かれんとする部分が具象化していないのが残念。「ハイタカを殺すこと=永遠の命」みたいになっていて、描写が欠けている感を受ける。

だが。

伝わるものは強い。脚本家の伝えたいことがぎゅっと詰め込まれていて、その意味でこの作品は社会的なテーマを扱っているようである。現代日本をデフォルメした世界観は「素晴らしい!」の一言。生は死の一部であるという価値観を説明臭く話すシーンはあれど、それを中途半端なもので終わらせず、徹底してやれば一つの姿勢として認められる。中盤からクライマックスにかけて展開される「ゲド戦記」の死生観はかなり感動的で、生きることに対する新鮮な輝きが、光っている。

新鮮でありながらどこか懐かしさを感じる日本的なメロディを巧みに演奏する久石譲ではなく、洋画的なメロディを徹底した寺嶋民哉氏の音楽にも注目。サウンドトラックも、手嶌葵の歌声の人気と共に売れることであろう。

著名な俳優を使用した本作のキャストの中でも、アレンを演じた岡田准一の声、クモの田中裕子の声が個人的には好きである。見た目のイメージとは違う人の声を使うのも、若手監督ならではの新しいチャレンジ精神を感じることができて良い。

文句は言ってしまったが、しかし面白かった、「ゲド戦記」。ジブリエンターテイメントの復活の狼煙をこの目で見た感じ。特にクライマックスは不覚にも手に汗だった。久々に、またジブリを観たいな、と思った。

ゲド戦記というか、アレン戦記みたいな内容だが、現代社会の闇をこういう形で表現しようとした監督に拍手を送りたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観終わったあと、劇団の主宰が感動で泣いてしまいました。
そのまま席に座って泣けばよかったのに、
「恥ずかしい」と言って、主宰がイスに突っ伏して泣き始めたその姿の方が恥ずかしく、人に見られて大変赤面しました(笑)

ともあれ、プチ打ち上げ、ほんとに楽しかったです。
次は部活と学科です。
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