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Radio Wavelog -Contact Of Personality-

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ON AIR#2584 The big chance is often hidden by work nobody is unwilling to do.

僭越ながら
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こんばんは、新潟県魚沼市で公演でした。
たぶん(確認怠ってすみません)。

二年生の男の子が、
「本当によかった。河童さんかわいい、ほんとうにかわいい。河童さん声出して」
と、大絶賛に近い言葉をくれた。
ハイエースで学校を去るときも、いつまでもいつまでも手を振ってくれた。
こんなとき、やりがいというものを感じる。やってよかった、続けてきてよかった、と思う瞬間だ。

ただ昨日の初日で安心して気が緩んだのか、反省の残る部分も多々あった。
今回から座長が代わったので、いままで気づかなかった自分の欠点をいろいろ指摘されている。

というか、森岡さんからも、民話芸術座さんの代表さんからも、また前に一緒に巡った河童班の座長からも、会館公演でサポートしてくれる劇団員さんからも、あと、かつて一緒にお芝居をさせてもらったカンパニーの演出からも、まったく同じことを云われるので、いまだにそれが直らないというのは、致命的に才能がないのか、それとも深層心理に直そうという気概がまったくないのか……悔しい想いである。

一年半やろうと二年やろうと、反省は終らないし完成には至らない。
もちろんそれは芝居に限らずどんな仕事にも言えることなのだろうが、お芝居という、虚構を抽象的なイメージで作り上げていく作業というのは、「これでよし」と言える根拠はどこにもなく、最低限も最高限もない、途方もない修行なのである。

楽な方向へと考えすぎると、いつまでも自分の「域」を広げられることはない。
自分はもちろんお芝居が好きだが、最近どうも、演技していく仕事を「楽だから、楽しいから」という理由で選んでいるひとが多いような気がしている。
もちろん昔の私もそうだった。楽しいからこの世界を選んだし、日がな一日、与えられた仕事をこなして、AからBにモノを運んで、酒飲んで寝る生活よりは、楽だと考えていた。

だがいまは苦しい。たまにとほうもなくしんどいときがある。やってみて痛いほどわかった。
全然、全然、楽じゃないのだ。それに楽しくないときのほうが圧倒的に多い。
好きだからといってやりたいことばかりができるわけじゃないし、ほとんどは無償の奉仕みたいなもんだ。
こんなことなら映画館でチケットもぎってるほうが、圧倒的に効率的じゃないか。

じゃあなんで逃げ出さないで続けているんだろうと、ときどき考える。
いまさら引くに引けないからか、それともいつかはWikipediaに載るような才能を手にすることをどこかで信じているからか。
理由はわからないが、私はいまもこうして河童をやったり侍をやっている。

先日、自分の劇団の『悲しき天使』という舞台に、ひょんなきっかけから出演しただけで、
(しかも、通行人である。役つきではない)
ロビーで「田嶋さん出てましたね」と声をかけられたり、プレゼントをいただいたり、Twitterで知らない方からリツイートやリプライ(コメント)をいただいた。その思わぬ反響にただひたすら驚いたのは自分である。
ちっちゃなことかもしれないが、本当に驚いた。

共演者に出演していることを忘れられたり、
(出演直前に、物販任せた後輩がいた)
出演者なのに出演者一覧に載っていなかったり、「三年やって役につけない現実をそろそろ受け入れたほうがいいんじゃないの?」と言われたり、
共演者のブログに載っても、「誰?」というコメントすらこなかったり、
舞台の千秋楽で、両親に市役所の中途採用の募集要項を渡されたり、
そんな自分が、である。

なんとなく思うのは、誰かのものでありたい、という感情じゃないか。
自分のために金を稼いだり、自分の欲望を満たすのではなく、自分を殺し他人になり、誰かの溜飲を下げたり、誰かのガソリンになれたらいいなと思うのだ。
それに気づけただけでも、続けてきてよかった。

ハイエースで全国を廻るのはしんどい。一ヶ月丸々休みなしで栃木の山奥で時代劇衣装で演技するのもしんどい。
もちろんチケットが売れるかおびえながら、アンサンブルだろうと与えられた役をこなしてダメ出しの雨を浴びるのもしんどい。
でも仕事を断り続けてないで、苦しい一歩興味を持って歩き出せる、そんなひとでありたいと思っている。

おとといの記事に書き逃したけど、来年はおかげさまで、田嶋高志“STRAYDOG”入団5周年となりますしね!
(ちなみにブログも書き続ければ来年の5月で10周年目に突入します)

これからも応援よろしくお願いします!
では、また。

誰もやりたがらない仕事には、しばしば大きなチャンスが隠れてる。――H・ジャクソン・ブラウンJr.(米国END Inc.経営者・作家)
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