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Radio Wavelog -Contact Of Personality-

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ON AIR#1023 P.S.アイラヴユー(2007 アメリカ 126分 11/2 新宿三丁目 新宿バルト9にて)

映画
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・まず、日本版の主題歌に使われている、徳永英明の曲がかなりミスマッチだったことを書いておく。
徳永英明の書き下ろしだし、僕は決して彼が嫌いなわけではないけれど、
ラストシーンのあと、この曲が流れたときは、違和感に耐えられなかった。
映画のエンドロールまで、作り手のモノだと思う自分にとって、いくら、許可がおりたことだったにせよ、主題歌を邦楽に差し換えてしまっている行為は、作り手が築き上げてきたモノを下から崩しているようにしか思えない。

・映画は……。
ジェラルド・バトラーが演っているジェリーの死を、この映画、意図的に見せてないんだけど(たとえば病院で息をひきとるとかそういうシーンがない)、冒頭シーンが切り替わると、もう後は死んだという前提で話が進められていている。
たぶんこの映画が描きたいのは、「死」というよりも「失った」ということであって、じゃあ、失った中で、どうやって生きていくの、という不安を主人公が乗り切っていくまでがドラマなんだろう。
けれど、なんというか、
そういうのってアリなのかな?
あえて省くことも必要だとは思うけれど、「死」があるから失ったことになるわけで、今回の場合、「死」というものが明確に伝わってこない。「死に別れる」という生きている以上誰もが経験しなければならない重大さを、分かっていないような気がして、ダメだとはいわないけど、納得ができなかった。
ただ、ホリー(ヒラリー・スワンク)の成長を描きたいがために、ジェリーを死なせているという印象しか持てなかった。あまりにも死が安直に描かれてて、どうにもこうにも。愛する人が死ぬという恐怖をもっと感じながら書いて欲しい。

・意外な夫からの手紙によって人生が変わっていくのは悪くない。
でも、手紙がいつか途切れて元の生活に戻らないといけない、という、哀しい現実をもっと掘り下げて描くべきだったかな、とは思う。この話、死んでから一年くらいの年月を描いてるんで、なんだかんだ、ホリーは、結局どこにも落ち着かないし、崩れそうな友人関係もすぐ立ち直るし……悠々自適に暮らしているとしか思えず、「なんだよこの人、気楽だな」とさめた目で見てしまった。新しい恋の予感も、仕事のことも、他人の幸せも、なにもかも中途半端に終わってて消化不良。
もっと現実は厳しいよ。

・ただ、映画の後半で、ホリーの母親が、
「独りなのはあなただけじゃない」という台詞を言う。
それでいいという母親の許しが感じられてよかった。
「あなたは独りじゃない」なんかより、励ましの言葉になったのだ。
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