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ON AIR#183 ~竹中直人監督作品「サヨナラCOLOR」~

映画
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まず始めに、新リンクの紹介。
このブログでもたびたび登場してご存知の方も多い、「じゅうえんにっき」でおなじみのジンくん。僕は最近、彼のお友達と最近お知り合いになりました。
I/O
ちぃさんという方のブログです。
残念ながら、まだ知り合ったばかりなので、いろいろ話したり、ということはまだないのですが、プロフを拝見する限り、文章が好き、音楽が好き、ということで、これから生きる先々で、かなり刺激を受けそうです。自分に刺激をくれる人は大好きです。あ、実際にお会いましたがかなりの美人さんでございますことよ(鼻の下ニョキニョキのばしながら)
惜しむらくは、まだ知り合ったばかりであることと、I/Oの意味と、読み方が未だよく分からないこと。
あぅううう。
訊くは一時の恥。教えてください~。



はい、ということで、今日のお話。
僕がこの世で一番気に入ってる映画館である、深谷シネマに、今日も行った。

やはり、この映画館は、居心地がスバらしく良い。
映画が始まるまでの間がこんなに楽しい映画館なんて、他にないと思う。

サヨナラCOLOR

サヨナラCOLOR(2004)

竹中直人さんというと、「Shall We ダンス?」での演技が個人的には一番印象に残っているのだが、本作では監督と主演を務めている。
しかしながら、僕がこの映画を観たくなった理由は、映画そのものよりも、主題歌「サヨナラCOLOR」の影響が強い。
我が家では、SPACE SHOWER TVという音楽チャンネルを観ることができるのだが、ある日、そのチャンネルを、口を半開きにしたオマヌケな顔を晒しながらぼけぇっと観ていたら、急に竹中直人がテレビに映り、歌い始めた。その歌った曲が、この「サヨナラCOLOR」という曲で、彼のあの独特の低音と、ギター一本で奏でる優しい伴奏、そして何よりあのシンプルかつ優しいメロディが、僕の胸を「グワァアシ!!!」とワシづかみにした。
残念ながら、「サヨナラCOLOR」という曲はまだ手に入れてないけれど、代わりにこの作品を知ることができた、というわけだ。

どこか東京から離れた、海辺の街がこの物語の舞台である。
竹中直人演じる主人公は、ちょっと冴えない医者。
そんな彼の元に、ある女の人が入院する。
その女の人は、彼の初恋の人だった……。

まぁ、そんな、何かの映画でありそうなシチュエーション。だけれど、僕はそういうシチュエーションの単純さなんて気にしない。問題は、それをどう演出し、どういうドラマ作りをしなきゃならないか、である。エラソーに語ってるけど、これって重要。

素人目線からだけど、竹中直人監督は、女性を撮るのが上手い。アップとか、横顔とか、後姿とか、全部含めて、その時その時のベストな女性の姿を撮れてるような気がした。

それでなくても、撮り方がとても綺麗だった。説明しづらいけど、スクリーンで観なければ損をするような、

「これは映画なのだッ!」

と言わしめるかのようなスバらしき映像の数々に、思わず時の流れを忘れてしまう。

ストーリー全体を通して、とても静かで、温かな作品である。単館系映画の良さとも言うべきなのだろうか、決して無理に感動を誘ったり、ハラハラさせたりはしない。あくまで、主人公や、原田知世演じるヒロインの心の動き、彼らのこまやかで向こう見ずな愛情を静かに、ありのままに見せるだけだ。したがって、観る人によっては、あっけない映画だったかもしれない。けれど、僕は、鑑賞後に素直に無垢な感動を得ることができた。

たった一人の女性を、10年以上も想って、その人のために何を投げ出してでも行動する、一途過ぎるほどの愛情。ステキじゃないか。リアルじゃないと嗤う人もいるかもしれない。でも、映画はリアル路線だけで作れない。むしろこういう突出した愛の形があるから感動できるんじゃないかと思う。

この映画を観て、
「誰かをウン十年も想うことこそ純愛だッ!」
「くそう、俺にはアイツのようになれん、ウキキー!」
なーんて意気込んだり悔しがる必要はない。ただ、この映画を観て、損得なしで人を愛することの大切さを感じる。それだけでいいと思う。

いやぁ、映画館で観てよかった。人を幸せにする映画です。深谷シネマのテーマにも沿った、不思議といつまでも心に残る作品ですな。


サヨナラCOLOR/ハナレグミ&忌野清志郎

そこから旅立つことは
とても力がいるよ
波風たてられること
きらう人 ばかりで

でも 君はそれでいいの?
楽がしたかっただけなの?
僕をだましてもいいけど
自分はもう だまさないで

サヨナラから はじまることが
たくさん あるんだよ
本当のことが 見えてるなら
その思いを 僕に見せて

自分をつらぬくことは
とても勇気がいるよ
だれも一人ボッチには
なりたくはないから

でも 君はそれでいいの?
夢の続きはどうしたの?
僕を忘れても いいけど
自分はもう はなさないで

サヨナラから はじまることが
たくさん あるんだよ
本当のことが 見えてるなら
その思いを 捨てないで

サヨナラから はじまることが
たくさん あるんだよ
本当のことは 見えてるんだろ
その思いよ 消えないで
その思いを 僕に見せて


20060130013554.jpg
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Comments 2

ちぃ  
えっと・・・

リンクありがとうございまーす!
って、って・・・いうか!あたし美人さんじゃないですから!
っていうか誉めすぎですからああぁぁぁぁorz
あまりに誉められすぎて顔から火が出そうです・・・。

あ、『I/O』の意味なんですけどね、あたしの大好きなアーティストさんのアルバムタイトルでして、

I → Input
O → Output

の意味合いで、耳に触る音も意味もすっごく気に入っちゃったんですよ。あたしも色んなことをInputして、それを自分で巧く料理して、色んな形でOutputできたらいいなって思ってつけたんです。
読み方は"あいおー"と読みます。解かりづらい上に読みづらくてごめんね(^^;)
これからよろしくです!

2006/01/30 (Mon) 23:08 | EDIT | REPLY |   
のび太は受験生  
コメントありがとうございます。

非常に丁寧なブログ解説、ありがとうございます。
芸術家たるもの、何事もインプットし、それをうまく自分のものとしてアウトプットしていきたいものですね。

ちなみに自分、この前池袋に行ったとき、ご飯の食べ過ぎでおなかの調子が悪くなり、東武デパートのトイレに長時間たてこもり、ウンウンうなってしまいました。そのうめき声を聴いた人はきっと、

「おお、芸術家が芸術について考えている」

とでも思ってくれたでしょうか。

別の意味でインプット、アウトプットしてしまった日でした。

2006/01/31 (Tue) 01:44 | EDIT | REPLY |   

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